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冬休みに読みたい!中・高入試に出やすい本は?

もうすぐ受験を控えた冬休み。受験生たちは、限られた時間を集中して大切に使いたものですよね。
国語の成績を上げるためには「読書」で「語彙力」をつけるのがよいといわれています。
読書の楽しみを感じるとともに考える力(思考力)・書く力(記述力)・想像する力(表現力)をつけましょう!

中学入試・国語のキーワードは「同世代」「成長」「葛藤」

中学入試ではほどんどの学校で小説文の出題があります。
全体の7~8割は少年少女主人公が新たな発見をしたり価値観を得たりする「成長物語」になっており、
「青春」を感じることができたり、家族の話、文学入門のような話なども選ばれるでしょう。

 3つの共通点
昨今の中学入試国語の題材に見られる共通点をみるとポイントは3つあります。
1.主人公が中学受験生と同年代
2.主人公の境遇や時代背景は、現代の中学受験生と異なる
3.主人公が複雑な家庭環境やさまざまな試練に悩み、葛藤する

中学入試おすすめの本

瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』(文藝春秋)
刊行日2018年3月8日。宝塚の高台にある小さな洋菓子店を舞台にした連作短編集で、『そして、バトンは渡された』と同じく家族のあたたかさが伝わってきて、ゆたかな気分にさせられる作品となっています。
原田マハ『スイート・ホーム』(ポプラ社)
(文藝春秋)
物語の主人公は、父親と母親を計5人持つという複雑な家庭環境に育った優子。両親たちが優子に向ける愛情のあたたかさが心地よい作品となっています。
瀬尾まいこは中学入試問題では人気作家のひとりです。たとえば、『ティーンエイジ』は普連土学園で、『狐フェスティバル』は学習院女子で、『あと少し、もう少し』は品川女子学院・淑徳与野・専修大学松戸で出題されたました。特に女子校では出題されやすい作家といえるでしょう。
近年の中学入試で、原田マハは間違いなく「頻出作家」となっています。
麻宮ゆり子『碧と花電車の街』(双葉社)
刊行日2018年4月18日。物語の舞台は昭和30年代の名古屋の大須商店街。母子家庭で、貧しいながらも、一癖も二癖もある大人たちに囲まれて成長していく碧(みどり)が主人公。
碧は自身の境遇に悩み、恋する気持ちに戸惑い、周囲の大人たちとの距離感に苦慮する。そうした10代の葛藤が丹念に描かれています。

高校受験では本文+設問の理解度がポイント!!

国語の記述問題は、高校入試には必ずと言っていいほど出題されます。
かなりの長文を読むことになるため、本文とともに設問は何を問いているのかをきちんと把握した上で解くことが大切です。
中学入試とは違いジャンルは様々。どんなジャンルにも読み解くポイントはあります。

2017年、2018年全国高校入試で出題された作品の中で出典が多かった作品

原田マハの『リーチ先生』(集英社)
(北海道・埼玉県・富山県・徳島県・愛媛県・福岡県で出典)
明治42年、22歳で来日したイギリス人の芸術家バーナード・リーチと若き芸術家たちとの実話をもとにした物語です。第36回新田次郎文学賞を受賞作品です。

次いで出典が多かったのが

小嶋陽太郎『ぼくのとなりにきみ』(ポプラ社)
(岡山県・香川県・佐賀県・鹿児島県のほかに東京都立高校で出典)
朝日中高生新聞で連載されていたことでも知られる本作。
慎重で大人っぽいサクと、スポーツ万能で天真爛漫なハセ、そして奇妙な行動が目に付く近田さん、3人の小さな冒険と青春の物語です。

その他『モラルの起源 実験社会科学からの問い』 『韓非子』『徒然草』の出典が多くジャンルは様々です。

高校入試おすすめの本

ブレイディみかこ
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
(新潮社)
イギリスに住む、中学生の息子と日本人の母親との日々を綴るノンフィクション。
「元底辺中学校」へと進学した息子が直面する格差や差別などの問題を、親子二人三脚で乗り越える、落涙必至のエピソードが満載の作品です。2019年本屋大賞受賞作品なので注目です。
万葉集の第5巻「梅花の歌」
◆書き下し文
初春の月にして、気淑く風らぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす。
◆現代語訳
折しも初春の佳い月で、空気は澄んで美しく、風も和らいでいる。梅は鏡の前にある白粉のように咲き誇り、蘭は香袋のように香り高い。

入試ではその年話題になったことが取り上げられる傾向にあるため、和歌を含む随筆や古文読解が増えるかもしれませんね。

小説からの問題で問われる読解力
近年急速に増加した情報機器を介しての間接的な意思疎通などにおいて、多様で円滑なコミュニケーションを実現するためには、これまで以上の読解力が求められることは明らかです。
読解力がその人間の能力を構成する大きな要素となっていると考えられるが、近年の日本人の読解力をめぐっては、語彙、発表能力や文章作成能力などに種々の問題点を指摘する声が多く、これらの問題点の要因の一つとして、中学生以降の年代における読書量の低下を挙げられます。
例えば、第65回学校読書調査の結果では2019年5月一ヶ月の平均読書冊数は、小学校(4~6年)では11.3冊であるのに対し、中学校では4.7冊、高等学校では1.4冊という結果が出ています。また,1か月に1冊も本を読まなかった者の割合は、小学校では6.8%にすぎないのに対し、中学校では12.5%、高等学校では実に55.3%に達しています。

これからの社会変化や様々な問題に柔軟に対応していくためには,国語の重要性やその果たす役割を踏まえて、一人一人がこれまで以上に読解力を高めていくことが必要です。

まとめ

冬休みに読みたい!中・高入試にに出やすい本は?

受験生に限らず10代におすすめしたいのは、読書を習慣化して、いろんなジャンルの本を読むことです。どんなジャンルの本を読んだらいいのか迷ったら、速読図書館のチャートに挑戦してみてください。
そして受験生は「受験のための読書」ではなく、感性を磨き読書の楽しみを感じてほしいと思います。良質の読書は語彙力を高めて、世界を広げ、価値観を豊かにします。そして大人になって社会で働く上でも大きな影響があると言えるでしょう。

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