国語の成績が上がらない理由は?小学生に必要な力と効果的な勉強方法
公開日:2025.10.27
最終更新日:2025.10.22
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国語は他教科と違って正解がひとつではない問題も多く、具体的な勉強方法がわからないという方も多いのではないでしょうか?
国語に必要な力は短期間ではなく、長期間こつこつと取り組むことで身についていきます。

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目次
なぜ国語の成績は上がりにくいのか?

国語は他の教科と比べて「どう勉強したらよいかわかりにくい」「努力が成績に直結しにくい」と感じる方が多い教科です。
その理由は大きく3つあります。
正解が一つではない問題が多いから
算数や理科のように「明確な答え」がある問題と違い、国語は選択肢のすべてが“なんとなく合っているように見える”ことがあります。
特に読解問題では、単に読むだけでなく問題の意図を正しく読み取り、根拠をもって答える必要があります。
この力は経験と練習を重ねることで徐々に身についていきます。
勘や感覚だけではなかなか点が取れないため、実力がつくまでに時間がかかります。
語彙力や読解力はすぐに身につかないから
国語の成績を上げるためには、語彙力・文脈把握力・要約力といった言語的な基礎力が非常に重要です。
これらは日々の積み重ねによって徐々に身につくもので、短期間の暗記や演習では身につけることができません。
そのため、すぐに結果が出ず「勉強しているのに伸びない」と感じやすいのです。
解答の根拠を説明する力が求められるから
現代の国語教育では「なぜその答えになるのか」を説明する力も重視されており、単に正解を選ぶだけでなく「論理的思考力」や「言語化力」も問われます。
自分の考えを筋道立てて説明する練習をしていないと、記述問題や記述型テストで得点を伸ばすのが難しくなってしまいます。
国語の成績を上げるために必要な4つの力


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国語の力は一朝一夕で身につくものではありませんが、日々の積み重ねで大きく伸ばすことができます。
特に大事な『語彙力』『文法の知識力』『読解力』『表現力』の4つを紹介します。
①語彙力
語彙が少ないと文章の内容を正確に理解するのが難しくなり、設問の意味を取り違えたり、記述で適切な表現ができなかったりする原因になります。
特に抽象語や多義語、慣用句などは意識しないと身につきません。
日常的に言葉に興味を持ち、新しい言葉に出会ったら意味を調べる習慣が大切です。
語彙は読解・記述・作文のすべてにつながるので、積極的に増やしていきましょう。
②文法の知識力
正しい文法の知識は、文章を正確に読み解くための設計図のようなものです。
主語と述語の対応や助詞の使い方、副詞や接続詞の働きなど、基本的な文法が理解できていないと、文の構造を正しく把握できません。
また、文法は記述問題や作文を書くときにも必要な知識であり、文章の論理性や説得力を高めることにもつながります。
文法は「暗記で終わらせず、実際に使ってみる」ことが理解度を定着させるコツです。
問題集だけでなく、音読や作文の中で活用を意識しましょう。
③読解力
読解力は、文章の意味を正しく読み取り、筆者の意図や主張を理解する力です。
単に内容を追うだけでなく、「なぜこの表現を使っているのか」「何を伝えたいのか」など、行間を読む力や論理構造を捉える力が必要です。
読解力はすぐに伸びるものではありませんが、良質な文章に触れ、設問の意図を考えながら解くことで着実に身につきます。
段落ごとに要点をメモしたり、要約したりする練習も、読解力の向上に効果的です。
④表現力
表現力とは、自分の考えや感じたことをわかりやすく言葉で伝える力です。
記述問題や作文では、この力が得点に直結します。
単に思いついたことを書くのではなく、主張と理由をセットにして、筋道を立てて説明する必要があります。
表現力を養うには、自分の文章を見直し、もっと良い言い方がないかを考える習慣が役立ちます。
また、読書や対話を通じて多様な文章に触れることで、語彙や表現の幅が広がります。
国語の成績を上げるための勉強方法とは?


必要な4つの力を育てることは、特別な教材がなくてもできることばかりです。
今日から取り入れられる具体的な勉強方法をご紹介します。
お子さんの学年や性格に合わせて、無理なく続けられる形で取り入れてみてくださいね。

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知らない単語を調べる習慣をつける
語彙力は読解・記述・作文のすべてにつながる力なので、国語の成績を上げるためには「語彙を増やすこと」が欠かせません。
読書や問題演習中に出会った知らない言葉は、その場で辞書を引く習慣をつけましょう。
意味だけでなく使い方や例文も確認し、実際に使ってみることで、記憶に残りやすくなります。
語彙帳を作って復習したり、日常生活の中で「これはどんな意味?」と考える癖をつけたりすることが、語彙を増やすことにつながります。
漢字の練習・暗記をする
漢字の読み書きは暗記で確実に点が取れる部分です。
ただ書き写すだけでは定着しづらいため、「意味・使い方・部首・成り立ち」などと一緒に覚えるのがおすすめです。
定期的な復習に加えて、文章中で出てきた漢字を使って例文を作ると、実践的な力も身につきます。
短時間でも毎日コツコツと取り組むことが、定着するコツです。
音読をして読む力を鍛える
音読は文章の構造やリズムを体に染み込ませ、理解力を高めるのに効果的です。
声に出して読むことで、注意深く文章に向き合うことができ、読解力や語彙力も鍛えられます。
教科書の文章や文学作品などを何度も繰り返し音読し、表現や感情の込め方にも意識を向けると、表現力の強化にもつながります。
作文を書く
作文は表現力を高める実践的なトレーニングです。
最初は日記のような短文でも構いません。
大事なのは、自分の考えを言葉にして伝えるという経験を積むことです。
書いたものを見直し、主語と述語の関係や言葉の使い方をチェックすることで、文章の質も向上します。
時には他人に読んでもらい、感想や改善点をもらうのも有効です。
成績向上のために日常で意識できること


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たとえば、寝る前の読書や家族との会話、感想を伝える時間など、ほんの少し意識を変えるだけで、語彙力や読解力、表現力は自然と磨かれていきます。
毎日の中に取り入れやすい工夫を積み重ねていくことで、子どもの「言葉の力」はしっかり育っていきます。
ここでは、家庭で今日から始められる、国語力アップのためのちょっとした習慣をご紹介します。
読書習慣をつける
読書は、語彙力・読解力・表現力を総合的に鍛えことができます。
ジャンルにこだわらず、子ども自身が「面白い」と感じる本から始めると、自然に読書の習慣が身につきます。
本を読んだ後に、感想を話したり書いたりすることで、内容理解と表現力の両方が高まります。
1日10分でも、毎日の積み重ねが大きな効果を生みます。
会話を工夫する
家族や友人との会話の中でも国語力は育ちます。
例えば、相手の話を最後まで聞いて要点をまとめて返す、感じたことを具体的に説明するなど、ちょっとした意識で言葉の使い方が洗練されていきます。
子どもの発言に対して「どうしてそう思ったの?」「それって、他に言い換えるとどうなるかな?」と問いかけることで、考える力や表現する力を伸ばすことができます。
国語を学ぶ重要性

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国語はただの暗記科目ではありません。
論理的な思考力や深い読解力を養うための非常に重要な教科で、日常生活でも役立ちます。
思考力・理解力が育つ
国語は単なる暗記教科ではなく、論理的な思考力や読解力を育てる重要な教科です。
文章の意図を読み取る力や、自分の意見を筋道立てて説明する力は、他教科の学習にも、将来の問題解決や判断の場面でも大きな力になります。
コミュニケーション力が高まる
言葉は人との関係を築くための最も基本的な道具です。
相手の話を正しく理解し、自分の考えを的確に伝える力は、学校生活はもちろん、社会に出てからも不可欠です。
国語を学ぶことで、その力も育むことができます。
豊かな感性と表現力が身につく
文学や詩に触れることで、人の気持ちや情景を想像する力が育ちます。
これは感性を豊かにするだけでなく、自分の思いを言葉にする表現力にもつながります。
感受性が育まれることで、人生に深みや彩りが生まれます。
読解力育成に必要な力を鍛える「新国語講座」

「新国語講座」では、国語力の中でも「読解力育成」に焦点を絞り、「語彙力」・「文法力」・「論理力」をそれぞれ鍛えることで、テストや入試などで問題を解く力を身に着けます。
文章をすらすら「読む」ことができたとしても、そこで述べられていることを正しく理解し、内容を把握できているとは限りません。
英語や算数の学習に比べて、後回しにされがちな国語ですが、文章を読み解く「国語の力」はすべての教科で必要です。
小学生向けトレーニングでは語彙1,200語(累計5,000語)、読解力向上につながる文法、基礎的読解力(論理)問題に取り組みます。
確認テストでは実践的な問題演習を行います。
問題の正答率に応じて、基礎的読解力のスキルをチャートで表示。
伸ばす必要がある基礎的読解力を知ることで、普段のトレーニングに取り組む意識を高めます。
読解力育成に必要な力をトレーニング
こんな小学生におすすめ!
- テストや入試に役立つ語彙力をつけたい
- 中学受験対策になる国語の学習をしたい
- 実力を分析して苦手を克服したい
- 自分のレベルに合わせて国語の力を鍛えたい
まとめ
国語の成績向上には「語彙力・文法知識・読解力・表現力」が必要!
すぐには身につかない力なので、コツコツ取り組みましょう
- 読書習慣や会話を工夫することで、日常生活の中でも国語力を向上できる
- 国語を学ぶことは他教科の学習にもつながり、コミュニケーション力に役立てることもできる
国語は「すぐに結果が出にくい」と感じやすい教科です。ですが、日々の積み重ねによって、力は伸びていきます。国語力はすべての学びの土台です。将来、どの教科や職業にも活かされる「一生ものの力」になります。小学生の早い段階から伸ばしていきましょう!



