学習でつまずく原因は“思考能力”?家庭での伸ばし方と学習への影響【速読力向上に重要な5つの力】
公開日:2026.04.30
最終更新日:2026.04.28
この記事は5180文字です。
約4分で読めたら読書速度1200文字/分。

宿題で手が止まったり、すぐ「わからない」と聞いてきたりする子どもに不安を感じることはありませんか?その背景には「思考能力」が関係している可能性があります。

速ドッグロボ
目次
思考能力とは?
思考能力は、学力だけでなく将来の問題解決力にも関わる重要な力です。

速ドッグロボ
思考能力は子どもに必要な「考える力」
思考能力とは、目の前の情報を整理し、「なぜそうなるのか」「どうすればよいのか」を考え、判断する力のことです。
例えば文章題を読んで条件を整理したり、友達とのトラブルで解決策を考えたりするときに使われます。ただ答えを覚えるのではなく、考える過程そのものを支える力だと言えるでしょう。
この力が育つと、問題にぶつかったときもすぐに諦めず、「まず自分で考えてみよう」と行動できるようになります。学習面でも応用が利きやすくなり、理解が深まります。
思考能力は生まれつきではなく育てられる
「考えるのが苦手=向いていない」と感じる方も多いですが、思考能力は才能ではありません。
思考能力は、年齢や経験、周囲との関わり方によって少しずつ育っていく力です。特に小学生の時期は、脳の発達も進み、会話や遊び、学習を通じて大きく伸びていきます。
今は苦手そうに見えても、日々の声かけや関わりを変えることで十分に伸ばしていくことが可能です。
思考能力が低いとどうなる?学習と日常への影響

思考能力が十分に育っていない場合、勉強だけでなく日常生活にもさまざまな影響が現れます。具体的にどのような困りごとが起きやすいのか見ていきましょう。
日頃の学習への影響
思考能力が弱いと、物事を順序立てて考えることが難しくなります。
その結果、「判断に時間がかかる」「失敗を極端に怖がる」「人に頼りがちになる」といった傾向が見られることがあります。
勉強で起こりやすい困りごと
学習面では次のような悩みにつながりやすくなります。
- 文章題の意味がつかめない
- 問題文を最後まで読まずに答えようとする
- 解き方を丸暗記しようとする
- 少し形式が変わると対応できない
考える力が弱いと「理解」よりも「暗記」に頼った学習になり、成績が安定しにくくなります。
日常生活での影響
思考能力が十分に育っていないと、学習面だけでなく日常生活にも影響が出やすくなります。 例えば、以下のような状況が起こりがちです。
- 自分で決められない
判断の軸が持てず、人の指示を待つことが増え、「言われないと動けない」状態になる - 友達関係でトラブルが起きやすい
相手の気持ちや場の状況を考えるのが難しく、発言や行動が誤解されてしまう - 気持ちの切り替えが苦手
失敗や嫌な出来事を引きずりやすく、感情のコントロールが難しくなることも
このように思考能力は、自主性・人間関係・感情の安定にも関わる重要な力なのです。
読解力・速読力との関係
思考能力は読解力や速読力とも深く関係しています。
文章を速く正確に読むには、内容を整理し、重要な情報を選び取る必要があります。これはまさに思考能力が働くタイミングです。
「読むのが遅い」「内容が頭に入らない」という場合、読む技術だけでなく、考える力の土台が十分でない可能性もあります。
子どもの思考能力が育ちにくいと感じるサイン

思考能力は目に見えにくいため、成長しているのかどうかわかりにくい力です。特に小学生の時期は個人差も大きく、「このままで大丈夫かな?」と感じることもあるでしょう。

速ドッグロボ
すぐ「どうすればいい?」と聞いてくる
問題を見る前から答えを求めたり、少し考えただけで質問したりする場合、自分で考える経験が不足している可能性があります。
これは「考える前に確認する」癖がついている状態とも言えます。失敗を避けたい気持ちが強い子ほど、この傾向が出やすくなります。
自分の意見を言うのが苦手
「どっちでもいい」「わからない」が口癖の場合、自分の考えを整理して言葉にする力がまだ育っていないことがあります。
頭の中では考えていても、うまく言葉にできないだけのケースも少なくありません。間違えることへの不安が原因になっていることもあります。
問題文を最後まで読まない
途中で答えを決めてしまい、条件を読み落とす子も多く見られます。
低学年を中心によく見られる行動で、集中力の問題と誤解されやすいポイントでもあります。情報を整理する力が追いついていない状態です。
話が飛びやすく考えがまとまらない
説明を聞いても要点をつかめず、話があちこちに飛んでしまう場合も、思考の整理が苦手なサインです。
「何から考えればいいか」が分からず、思いついたことから話してしまうことがあります。
これらのサインに気づくことが大事な理由
もし当てはまっても、思考能力が低いのでは…と悩む必要はありません。
成長の過程で誰もが通る段階ですし、経験を積めば自然に改善するケースも多くあります。大切なのは「できていない」と決めつけず、考える経験を少しずつ増やしてあげることです。
家庭でできる思考能力の伸ばし方

思考能力は、特別な教材や難しいトレーニングを使わなくても、家庭での関わり方次第で十分に伸ばしていくことができます。大切なのは「考える機会」を日常の中で意識的につくってあげることです。
ここでは、今日から無理なく実践できる方法を紹介します。
質問にはすぐ答えずヒントを出す
子どもが「わからない」と言ってきたとき、すぐに答えを教えてしまうのは簡単ですが、それでは考える経験が積み重なりません。
例えば、「どこまでわかった?」「問題文のどの部分が大事だと思う?」「前に似た問題なかったかな?」といった声かけをするだけでも、子どもは自然と頭を使い始めます。
最初は時間がかかりますし、親の方がもどかしく感じることもありますが、「待つこと」も大切なサポートです。
少しずつでも自分で考える習慣がつくと、質問の仕方や内容も変わってきます。
ニュースや本の感想を話す習慣をつくる
思考能力は、机に向かっているときだけに育つものではありません。日常の会話の中でも十分に鍛えられます。
例えば、テレビのニュースを見たあと、本や漫画を読み終えたあと、学校であった出来事を話してくれたときに、「どう思った?」「自分だったらどうする?」と聞いてみましょう。
ここで大切なのは、正解を求めないことです。意見が的外れに感じても否定せず、「そう考えたんだね」と受け止めることで、「考えて話していいんだ」という安心感が生まれます。
この積み重ねが、考えを整理して言葉にする力につながっていきます。
間違いを否定せず「考えた過程」を認める
子どもは、間違いを強く指摘されるほど「考えること」自体を怖がるようになります。
答えが間違っていても、「ここまでは合ってるね」「その考え方はおもしろいね」「ちゃんと理由を考えたのがすごいね」と、考えたプロセスを評価してあげましょう。
結果よりも過程を認められる経験が増えると、「失敗しても大丈夫」「とりあえず考えてみよう」という前向きな姿勢が育ちます。これが思考能力を伸ばす土台になります。
「なぜ?どう思う?」の声かけを増やす
日常生活の中には、考えるきっかけがたくさんあります。
「どうしてこの道を選んだの?」「どっちの方法が良さそう?」「なんでそう思ったの?」といった問いを、軽い雑談の中で投げかけてみてください。
毎回深く考えさせる必要はありません。「考える→言葉にする」という小さなサイクルを繰り返すことが、思考能力を少しずつ育てていきます。
思考能力は「日常の小さな習慣」で少しずつ伸びる

速ドッグロボ
しかし、日々の小さな積み重ねが、数か月後・数年後の大きな差になります。
ここでは、継続しやすい考え方と工夫を紹介します。
宿題のやり方を少し変えるだけでも効果がある
宿題の時間は、思考能力を伸ばす絶好のチャンスです。
例えば、
- 途中式や考え方をノートに書かせる
- 「どうやって考えたの?」と説明させる
- すぐ答えを丸つけしない
といった工夫をするだけでも、「答えを出す」より「考える」ことに意識が向きます。
最初は時間がかかっても問題ありません。考える量が増えるほど、少しずつ処理スピードも上がっていきます。
親が完璧を目指さなくていい理由
「毎日やらなきゃ」「ちゃんと見てあげなきゃ」と思うほど、親の負担は大きくなります。しかし、思考能力を伸ばすうえで大切なのは完璧さより継続です。
- 週に数回意識する
- できない日があっても気にしない
- 忙しい日は声かけだけでもOK
このくらいの気持ちで十分です。親が余裕をもって関わる方が、子どもも安心して考えることができます。
思考能力が伸びると学習がラクになる
思考能力が育ってくると、次のような変化が少しずつ現れます。
- 問題文を丁寧に読むようになる
- 「とりあえずやってみる」姿勢が出てくる
- 宿題への抵抗感が減る
- 自分で考えて解けた経験が増える
こうした成功体験が積み重なると、「勉強=つらいもの」から「考えるとわかるもの」へと意識が変わっていきます。
結果として学習への自信がつき、読解力や速く正確に読む力(速読力)の土台も安定していきます。
思考能力トレーニングも搭載!速読解力講座

速読解力講座は、一人ひとりの読書速度に合わせた速読トレーニングを通して、速く正確に読み解く力を鍛えます。

読解速度を向上させるためには読解基礎力の「全体把握力」「理解力」「思考能力」「検索力」「記憶力」をバランスよく鍛えることが重要です。
「思考能力」は文章内容の価値・判断・評価する力で、読み解くうえで必要な能力です。
速読解力講座の思考能力トレーニングでは、場面の様子や人物像を思い描く力・すばやく情報を認識し、判断する能力を鍛えます。イメージ力を高めることで思考能力を養成します。

受講生のトレーニング100回分の記録から、1回目と100回目のトレーニングを比較すると、点数が約1400点増加していることがわかりました。
人によって差はありますが、トレーニングを続けると思考能力も伸びてくることがわかります。
思考能力を含む読解基礎力は様々な教科で基礎の土台になる力です。 小学生のうちからトレーニングをしていきましょう!
まとめ
思考能力は少しずつ育っていく力!
日常の小さな習慣で育てていきましょう
- 思考能力は学習や日常生活の土台となる「考える力」である
- 思考能力は生まれつきではなく、家庭で少しずつ育てられる
- 声かけや宿題の工夫など、小さな習慣の積み重ねが効果的
思考能力は、一朝一夕で身につくものではありません。しかし、日々の関わり方を少し変えるだけで、子どもの「考える力」は確実に育っていきます。完璧を目指さず、できることから取り入れながら、子どもの成長を長い目で見守っていきましょう。

監修
一般社団法人 日本速読解力協会
1998年設立。全国の教育機関を通じた速読解教育による学力・仕事力向上と読書支援を継続的に推進し、社会に貢献、活躍する人づくりを目指す。
関連キーワード

