文の組み立てを理解しよう!中学国語を得意に変えるコツ

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国語が得意になりたいけれど勉強方法に悩んでしまう……ということはありませんか。
国語では文章読解にばかり目がいきがちですが、「文の組み立て」を知ることで、文法の克服はもちろん、読解問題にも大いに役立ちます。

今回は「文の組み立て」についてご紹介します。

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「文の組み立て」を知ることのメリット

「文の組み立て」を知ることは、文法の理解へとつながります。
国語の文法に重要性を感じないという方もいるかもしれませんが、文法の基礎をしっかりと身につけることは国語を得意科目にしていく上でとても大切なことです。

文法問題の得点につながる

一番にメリットとして挙げられるのは「定期テストや入試の文法問題の得点につながる」ということです。

定期テストでは100点中25点ほど文法問題が出題される場合があり、配点は低くありません。もちろん模試や入試でも出題されます。
漢字と同じように、暗記できていれば点数がとれる問題でもありますので、確実に得点したいところです。

文法を得意分野とすることで、定期テストや入試の得点向上につながります。

文章読解がスムーズになる

読解に必要な力はいくつかありますが、文法はその中のひとつです。
文の組み立てを理解し、文法が理解できるようになることは、文章を読み解く力・読解力へ繋がります。
文章を読んでも内容が理解できなかったり、読むのに時間がかかったりしている子どもは、「文の組み立て」を理解することからはじめると良いかもしれません。

入試は年々長文化していますので、文の組み立てを理解して、スムーズに読むことができるようになれば、国語で確実に点をとっていくことも可能になります。
また、国語以外の科目で読解力が必要な問題や記述が必要な問題が出題されたとしても、問題の意図や答え方が身についているので、安心して取り組むことができます。

「文の組み立て」を知ろう

「文の組み立て」を理解すると、それぞれの言葉の役割やルールがわかります。
文法の勉強をスムーズに進めるために、まず覚えておきたい部分です。

文章

筆者の考えや気持ちを言葉にしたもので、複数の段落や文でまとめた単位。

段落

文章を話の流れや意味でまとめて、区切った単位。

言い終わりに「。」がある。
筆者の考えや気持ちがひと続きになった単位。

文節

文の意味をこわさないように小さく区切った単位。
「ね」「よ」を入れて読むことができる。

【例】犬が(ね)歩く(よ)。

単語

言葉を意味や使い方で分けた日本語の最小単位。
文法上の性質で分類することができる(品詞)。

文法を学ぼう

文法とは、言葉の組み立て方やルールのことを指します。
そのルールにそって単語が並べられることで、書き手は読み手に正しい情報を伝えたり、考えや想いを文章にしてまとめたりすることができます。

中学校で理解しておくべき文法(1)文の成分

まず中学校の文法で理解しておくべきことは「文節ごとの役割」です。

前述しましたが文節とは「文の意味をこわさないように小さく区切ったまとまり」のことを指します。
/(スラッシュ)を用いたり、「~ね」などを間に入れたりすることで意味が成り立ち、意味が成り立ったところで文節として区切ることができます。

文節ごとに役割があるので、しっかりと理解しておきましょう。

主語 文において、述語の示す動作・作用・属性などの主体を表す部分。「何が」に当たる部分をいう。日本語では、主語がなくても文として成立する。
述語 主語について、その動作・作用・性質・状態などを叙述するもの。
修飾語 ある語句の概念内容、または陳述の態度について意味を限定するもの(語・連語または文節についていう)。体言を修飾するものを連体修飾語(形容詞的修飾語)、用言を修飾するものを連用修飾語(副詞的修飾語)という。
接続語 文の接続に用いられ、あとに述べられる事柄が、前に述べられた事柄と、どのような関係にあるかを示す言葉。
独立語 文の成文の他のものと直接関係することがなく、文中で比較的独立しているもの。

参考:小学館 デジタル大辞泉

中学校で理解しておくべき文法(2)品詞

品詞とは、文法のルールにそって分けられた単語の分類のことです。
品詞はたくさん存在しますが、ここでは主な品詞をご紹介します。

活用する自立語
※自立語:単独でも文節を構成することのできる単語のこと

動詞 事物の動作・作用・状態・存在などを表す語、文中において単独で述語になりうる。その言い切りの形は、一般にウ段の音で終わる。
形容詞 文中において単独で述語になることができ、言い切りの形が口語では「い」で終わるものをいう。事物の性質や状態などを表す語で、動詞・形容動詞とともに用言に属する。
形容動詞 文中において単独で述語になることができ、言い切りの形が、口語では「だ」で終わるものをいう。

活用しない自立語

名詞 文の接続に用いられ、あとに述べられる事柄が、前に述べられた事柄と、どのような関係にあるかを示す言葉。
連体詞 文の成文の他のものと直接関係することがなく、文中で比較的独立しているもの。
副詞 主語にならない語のうちで、主として、それだけで下に来る用言を修飾するもの。事物の状態を表す状態副詞、性質・状態の程度を表す程度副詞、叙述のしかたを修飾し、受ける語に一定の言い方を要求する陳述副詞の3種に分類される。
接続詞 自立語で活用がなく、先行する語や文節・文を受けて後続する語や文節・文に言いつづけ、それらのものの関係を示すはたらきをもつ語。順接(だから、したがって)・逆接(しかし、けれども)・累加(また、および)・選択(あるいは、もしくは)などの種類がある。
感動詞 主語にも修飾語にもならず、他の文節とは比較的独立して用いられるもの。話し手の感動を表す「ああ」「おお」、呼びかけを表す「おい」「もしもし」、応答を表す「はい」「いいえ」などを指す。

付属語
(単独では文節を構成することができず、常に自立語のあとに付いて、いろいろの意味を添えたり、自立語相互の関係を表したりする働きをする語)

助動詞 付属語のうち、活用のあるもの。用言や他の助動詞について叙述を助けたり、体言、その他の語について叙述の意味を加えたりする働きをする。
助詞 付属語のうち、活用のないもの。常に、自立語または自立語に付属語の付いたものに付属し、その語句と他の語句との関係を示したり、陳述に一定の意味を加えたりする。

参照:小学館 デジタル大辞泉

新国語講座のご紹介

新国語講座では文法も学ぶことができます。
文の組み立てや指示語、接続表現など基礎的読解力向上につながる文法を主にピックアップ。さらに、言葉の知識も学習します。

まとめ

「文の組み立て」を理解すると、文法だけでなく文章読解にも強くなる

  • 「文の組み立て」は文法だけなく読解力の向上にも繋がる
  • 「文の組み立て」で役割やルールをわかると、文法もスムーズに理解できる

国語をどうやって勉強したらいいかわからないと悩んでいる人は、ぜひ「文の組み立て」から見直してみてください。文法はもちろん、長文を読んだときに内容を読み解きやすくなったり、主旨を把握できたりと、「文の組み立て」を理解することは国語力の基礎を身につけることに繋がります。特に文章読解力向上は他教科にも影響します。「文の組み立て」を意識しながら、さまざまな問題文や文章を読んでみてくださいね。

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