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大学入試共通テスト記述式、文科省が見送り表明

萩生田文部科学相は2019年12月17日、2020年度開始の大学入学共通テストで導入予定していた、国語と数学の記述式問題の同年度の実施を無期限で見送ると正式に表明しました。
2019年11月1日には「大学入試改革」の二本柱である、英語民間試験の活用延期も発表していますが、英語の民間試験のあり方とあわせて記述式問題の充実策を検討する考えを示しました。

記述式問題見送り3つの理由

理由1

採点制度の保障

記述式問題では、採点基準の想定外の解答も考えられ、採点のぶれを防ぎ、正解・不正解の統一性を保てるのか不安視されています。

理由2

自己採点の難しさ

記述式問題はマーク式と違い、解答が正しいかどうかの判断が難しく、自分が何点取れたかがはっきりしないことで、出題する大学の選択にあたり支障となる恐れがあります。

理由3

費用対効果の問題

記述式問題の採点のしやすさを重視し、国語では使う語句、文章の構成に制限があり、最低120字を上限に書く程度。数学では文章解答はなく数式を記述するだけと、多額の費用をかけて、記述式問題を導入する意味があるのか疑問視されています。

萩生田文部科学大臣は、上記の3点について、「課題を解消できる時期を示すのは現時点では難しい」と述べ、今後、年内に検討会議を設置し、大学入試における記述式問題の充実策を議論するとしています。
また、「大学の個別選抜で積極的な記述式の活用をお願いしたい」と呼びかけました。

どうなる?大学入試 新テストには読解力が必要

今回の記述式が見送りとなりましたが、萩生田文部科学相は「論理的な思考力や表現力を育て伸ばすことを評価すると、記述式問題の役割は大きい」とし、各大学の個別選抜において記述式問題の活用に積極的に取り組んでもらうよう、大学に求めるとしています。
そして、新テストでは正答が一つではなく、当てはまる選択肢を全て選ぶ新形式の出題の複数選択問題が新しく入ってきます。複数選択問題ではより正確な知識と理解力、そして読解力が求められます。

テストの傾向は?

17年、18年に行われた試行調査後に公表された問題を見てみると、記述式・マークシート式ともに、日常の身近な出来事を題材にしたり、複数の資料を読み解き解答を導き出す読解力が必要とされる問題が多く出題されています。
学習指導要領が重視する「思考力、判断力、表現力」を、より身につけてもらうことを目指した対応と言えます。

まとめ

試験を解く時間はしっかりと確保

●国語と数学の記述式問題の実施を無期限で見送り
●各大学の試験では記述式問題の活用を求めた
●新テストでは複数選択問題が出題

大学入試共通テストの記述式が見送りとなりましたが、大学入試における文章量はとても多く、複数の資料を読み、解答するための時間を十分に確保しておく対策が必要です。

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